「日本の足・靴測定単位の歴史」
本来靴は、足の機能である姿勢を調整し、更に運動体制を制御して歩行を遂行するための履物で、足にフィットする靴を選ぶことがとても重要です。靴屋さんにはサイズの数字表記ごとに陳列され、これらの数字は靴の内寸を「センチ」で示した日本特有の表記です。今回は、靴の購入に関して知って欲しい「靴測定単位」に関する豆知識をテーマにしました。
江戸時代の日本には「センチ」という考え方はなく、足袋や草履を作る際の単位として、当時のお金である「一文銭」の直径(約2.4センチ)をもとに「文(もん)」で表し、自分に合う履物を選んでいました。
明治時代に日本が欧米列強に対抗できる近代国家を目指して、経済を発展させて国力を養い(富国)軍隊を強化して防衛力を高めること(強兵)を行う上で、軍服とともに長距離行軍や訓練に耐えやすく、足を守るために革靴を採用しました。このような時代の流れから日本はメートル法を採用し、「尺」「寸」「文」などの尺貫法が次第に廃れ、足のサイズもセンチ表記へと移行しました。
革靴を製造する知識のなかった時代、海外を真似て主に職人が木型(ラスト)を用いて革を成型する手作業(吊り込み)と糸で底を縫い付ける(マッケイ式製法)が導入され、試し履きで少しずつ靴を調整し製造していました。
昭和40年代後半から60年代にかけて、海外ブランドの流入によって日本のセンチ表記に加え、国ごとにEU(ヨーロッパ)・UK(イギリス)・US(アメリカ)のサイズ表記が並ぶようになりました。更に、日本表記は男女ともにセンチで統一されていますが、海外表記にはメンズ・レディースと分かれ、サイズ選びを複雑化させている理由の一つになっています。
このような国ごとの靴測定単位の違いや、日本の時代背景の変化によって、靴文化の流れは足を守ることを中心に発展していきました。
皆さんも足を守るために、「入れ物」ではなく「履物」として自分に合った靴選び・履き方を心がけましょう。
- ① ご自身の足長を測定し、足のサイズを知っておく。
- ② 中敷きを外し、踵を合わせて立つ。
- ③ 中敷きとご自身のつま先に、子どもは0.5~0.7センチ、大人は1.0センチほどの余裕(捨て寸)があることを確認する。
- ④ 中敷きを靴の中に戻し、足の甲をシューレースやマジックテープ等で固定をして立ち、踵のホールド感、フィット感を確認する。
- ⑤ 足幅がきつすぎないか、足の趾(ゆび)が靴の中でどこにもぶつからず、伸び伸びと自由に動くか店内を少し歩いて確認する。







