笑いい顔を永遠に!
そして、笑顔の素晴らしさを教えてくれた母にありがとう。
認知症を患い闘病した母が、令和3年1月9日 穏やかに89歳の生涯を終えました。
笑いい顔(わらいいかお:笑う顔が素敵でいい顔)で人の気持ちを和ませ楽しませることが得意だった母の面影は、私の心も和ませながら、「ほれ、笑え」と語りかける様に、笑顔の魅力を伝えてくれています。
母は、7年前頃より幻聴・幻覚が激しくなり認知症専門病院を受診しました。自宅での療養は難しく、認知症専門病院へ3年ほど入院し後に特別老人ホームへと入所しました。
足のナースステーション虹の架け橋として独立してからは、母の面会を兼ねてフットケアをする時間も増えました。娘だと認識していない母ではありましたが、フットケアの後に感じとるものがあったのでしょうか、眼を開けて普段より食事が入り、「小便(おしっこ)」と意思をはっきりと伝え、実際にトイレで排泄することもありました。また、何気ない仕草や懐かしい歌を口ずさみ語らう姿に、驚かされて笑う場面もありました。
日常をお世話下さる介護スタッフからも、娘さんとの心は繋がっていますね。「フットケアの後は、反応も良いですよ!」と、嬉しい言葉を頂くこともありました。
施設側より外泊をしてはどうだろう?と、提案を頂きました。
いつ息が途切れるかわからない状況の中ではありましたが、最後のチャンスかも知れないと感じ、年末に体調をみて自宅に連れて帰り、久しぶりに母と娘の充実した時間を過ごすことができました。
傍にいてくれるだけで有難い母親の存在と、
介護に専念できる有難さ。
母の吐息に、安堵して
母の一口に、安堵して
母の歌声に、安堵して
母の肌の温もりに、安堵して
母の表情一つ一つに、安堵して
安堵しながら、少しでも長く一緒にいたい。
生きていて欲しいと願い
かけがえのない母の存在を確かめるように
そして、母の笑顔を探して
そして、親の喜ぶ顔を見る嬉しさに、
癒されながら時が流れていきました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で施設面会が一段と厳しくなり、外泊後の面会は一度も許されず、母の命の灯が消える最後の瞬間さえも傍らにいてやれることは出来ませんでした。
穏やかな表情で帰宅した母の顔を見て、「ご苦労様、ありがとう」と心から感謝の気持ちを伝え、母の死を受け入れることがやっとでした。
遺影の写真を探す中、ディサービスで収められた写真集には、
周りの人を笑顔にする(楽しませる)事が大好きな母の素敵な「笑いい顔」が沢山ありました。
その母の「笑いい顔」の写真を見ていると、私も自然と笑顔になれます。
笑いい顔は、心を和ませ素敵な力を人に与えてくれる。
これからは、私が1人でも多くの方に
「笑いい顔」を届け、虹の架け橋として皆様方を笑顔に繋げることが出来ればと考えます。
2021年1月30日
足のナースステーション 虹の架け橋 綱 あけみ