「雨の恵み」
6月といえば梅雨。雨が降ることも大事なことと分かっていてもジメジメして蒸し暑く、気分が優れないなどマイナスなイメージを感じる方もいらっしゃるかと思います。しかし、雨は大地を潤し植物を成長させるだけでなく、私たちの心や体に色々な影響を及ぼしているようです。そこで、この時期を楽しんで過ごすために雨がもたらす恵みについて調べてみました。
雨音は均一なようでいて強くなったり弱くなったり、細かく変化を繰り返しています。それは、ひとつひとつの雨粒の大きさの違いや風の影響、アスファルトや草の上など雫が落ちる場所によっても違いがあります。このように自然界では、動かずにじっとしているものはなく、必ず不規則な動きがありゆらぎがあります。その自然界にあるゆらぎのなかから数字に置き換えられるものを抽出し、周波数(=f)ごとに分析を行い、単調ないくつかの波形に分けたなかのひとつに「1/f(エフぶんのいち)ゆらぎ」というものがあります。このゆらぎが大きいと意外性・突発性が高く、次に何が起こるか分からないので人は不安になり、反対に小さすぎると安心ですが単調で変化がないので飽きてしまいます。「1/fゆらぎ」は、規則性と突発性、予測性と逸脱性が適度に組み合わさったもので、居心地のよい空間と情報を与え、人の心を落ち着かせるものです。私たちの心臓の心拍のリズムにもこの「1/f(エフぶんのいち)ゆらぎ」があり、雨音も同じ周波数のリズムを持ち、それらが共鳴することで、自律神経が整えられ精神が安定し心地よさや快適感を感じリラックスできます。
しとしと降る雨音には、脳波をα波にする高周波が含まれていてストレスの軽減やリラックス効果、さらには集中力を高める効果があります。
どしゃぶりの雨は、地面に叩きつけられた水しぶきによりたくさんのマイナスイオンを発生します。マイナスイオンには、鎮静・催眠・制汗・食欲増進・血圧降下・爽快感・疲労防止・疲労回復などの効果があり、健康面をサポートしてくれます。
雨の日には照度が減り、目に入る光が優しく晴れている日よりも色がいつも以上に綺麗に見えます。
6月から8月にかけての日本は、お肌にとって最適な平均60%~65%以上の湿度を保ちます。
私たちの身体は、交感神経と副交感神経から成る自律神経によってコントロールされています。通常は、交感神経が優位になった状態から副交感神経に切り替わるまでに時間がかかりますが、雨の日は副交感神経が優位になっているため、このタイミングで筋肉や関節をじっくり伸ばすストレッチやヨガなど副交感神経を活性化する運動を行うとより高い効果が得られます。
このように雨は私たちの心や体にたくさんの恵みをもたらしてくれていました。
雨音を聞いてリラックスしながら、ゆっくりとヨガやストレッチで体をほぐし、雨の時間も楽しく過ごしていただければと思います。
足のナースステーション真こころ 永渕智子
監修:足のナースステーショングループ